信頼と創造

先日、生ラーメンの製造で有名な「株式会社菊水」の杉野邦彦社長の講義を異業種勉強会にてお聞きしました。

㈱菊水は昭和24年に現杉野社長のお父さんが上川郡下川町にて、戦後の配給小麦を預かり、精製し、麺を作る加工業から、事業を開始、そこから製麺業に成長したそうです。

しかし、規模が拡大した工場が火災により、一夜にて全てを失ったそうです。その債権者集会にて、思い悩んだまだ若かった先代が、もう一度再起したいとの思いから、「私はすべてを失いましたが、私にはまだ時間があります。もう一度、やり直す機会を頂けませんか?」と話すと、最大の債権者である小麦の卸会社の社長が、「あなたにはまだ残っているものがあるだろう。」と、「それは、今まで私たち取引会社、お客様と築いてきた『信頼』です。再起するなら小麦を提供し、支援します。」その言葉を胸に札幌に移転、廃材で新工場を建設し、再スタートを切ったそうです。そこから、社是の一つ、「信頼」が生まれたそうです。

当社の経営理念は「共存共栄」、社員、お客様、お取引業者様と共に栄えることが目的です。このお話を聞き、とても共感します。いままで、創業し、12年、様々なことがあり、危機ももちろんありました。その度に、取引会社様、スタッフ、お客様、多くの方に助けられ今があります。目先の利益ではなく、いかに、お客様、スタッフ、取引先、社会にとって役に立つことなのかを基準に判断し、事業を行うことが大事だと思います。

もう一つの「創造」については、時代や環境の変化に対応し、変えていかなければいけない新たな価値を、常にチャレンジ精神をもって取り組んでいく。当社の社訓にも「成長を創る・最善を尽くす」があります。

大事にすべきことを大事にすることが、企業発展の源になることを、深く感じます。

現在の㈱菊水は、本社工場を江別に新たに建設し、全国への流通網を整備し、生めん製造では現在、国内3位の100億円を売り上げる企業に成長したそうです。

私も、よく食べるのは冷やしラーメン「りんごのほっぺ」、うちの夏の食卓には欠かせません。

おいしい商品の裏には、必ず素晴らしい商品を創る企業と人がいることがわかりました。

ちなみに小話で、杉野社長のお話の中で、らーめんのルーツがありました。

北大前の食堂「竹家」に、ロシア革命により、北海道に移り住んだ中華料理人「王文彩」により、提供された「肉スウ麺」が、辛亥革命により来た、多くの中国人留学生に人気となり、日本人にも受け入れられ、日本語でも読みやすいように、店主の妻、「大久タツ」により、「ラーメン」と名付けられたのが、ラーメンの起源だそうです。

唯一残る当時のラーメンの器です!

手に持ちましたが緊張しますね!

勉強になりましたのでご紹介します。