最終更新日:2026.09.28

過去に相続した不動産|相続登記の期限をご存知ですか?

夏の青空が広がる札幌の住宅街

「昔に相続した実家が、亡くなった親や祖父母の名義のままになっている」という方は、相続登記の期限に注意が必要です。

相続登記は2024年4月1日から義務化されましたが、それ以前に相続した不動産も対象です。原則として、2027年3月31日までに手続きを行う必要があります。

期限まで残り約半年となった今、戸籍の収集や相続人同士の話し合いを始めても、内容によっては時間がかかる可能性があります。この記事では、札幌で過去に相続した不動産の登記が済んでいない方へ、期限と確認事項、今からできる準備を解説します。

2024年4月より前の相続も義務化の対象

2024年4月1日から、不動産を相続した人には相続登記の申請が義務付けられました。原則として、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請します。

制度開始前に発生した相続も対象外ではありません。2024年4月1日より前から相続した不動産を把握していた場合は、猶予期間の最終日である2027年3月31日が期限です。

ただし、不動産を相続したことを知った日が2024年4月1日以降である場合は、その日から3年以内が期限となります。相続が起きた日だけで判断せず、「自分がその不動産を相続したと知った時期」も確認してください。

まず確認したい3つのこと

1.登記名義が誰になっているか
固定資産税の納税通知書だけでは、現在の登記名義を正確に確認できない場合があります。登記事項証明書を取得し、土地と建物それぞれの名義を確認しましょう。

2.対象となる不動産を把握できているか
実家のほかに、車庫、私道の持分、山林、原野などが残っていることがあります。固定資産税の書類や名寄帳を確認し、見落としがないか整理します。

3.相続人と遺産分割の状況
遺言書の有無、相続人の範囲、遺産分割協議が済んでいるかを確認します。長期間経過している場合は、当初の相続人が亡くなり、関係者が増えていることもあります。

相続登記の準備で集める主な書類

必要書類は相続の内容によって異なりますが、一般的には次のような資料を確認します。

・亡くなった方の出生から死亡までの戸籍・除籍謄本
・相続人の戸籍謄本
・亡くなった方の住民票の除票や戸籍の附票
・不動産を取得する相続人の住民票
・固定資産評価証明書
・遺言書、または遺産分割協議書と印鑑証明書
・登記事項証明書、固定資産税の納税通知書など

過去の相続では、古い戸籍を複数の自治体から取り寄せることがあります。相続人が多い場合や住所の変遷が複雑な場合は、早めに収集を始めることが大切です。

遺産分割がまとまらないときの対応

相続人同士の話し合いがまとまらず、期限までに通常の相続登記が難しい場合には、「相続人申告登記」を検討できることがあります。

相続人申告登記は、自分が登記名義人の相続人であることを法務局へ申し出る制度です。申出をした相続人については、相続登記の申請義務を履行したものとみなされます。ただし、不動産の名義を最終的に変更する手続きではなく、この登記だけで売却できるようになるわけではありません。

その後に遺産分割が成立した場合は、成立日から3年以内に、その内容に沿った相続登記が必要です。期限対策だけで終わらせず、最終的な名義整理までの見通しを立てましょう。

期限を過ぎるとどうなる?

正当な理由がないのに相続登記の申請義務を怠った場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

また、登記を放置すると、すぐに売却できない、相続人が増えて協議が難しくなる、必要書類の収集に時間がかかるといった実務上の問題も起こりやすくなります。

病気や相続人が極めて多いなど、個別事情が「正当な理由」に当たる場合もありますが、自己判断で放置せず、法務局や司法書士へ相談してください。

札幌で今から進める手順

まず、手元にある固定資産税の納税通知書、権利証、遺言書、遺産分割協議書などを一か所に集めます。次に登記事項証明書を確認し、名義と対象不動産を整理しましょう。

自分で申請する場合は、管轄の法務局で登記手続案内を利用できます。札幌法務局の案内は予約制のため、事前に公式情報を確認してください。

相続人が多い、数世代分の相続が重なっている、遺産分割がまとまっていない、売却予定があるといった場合は、司法書士や不動産会社などへ早めに相談すると、その後の手続きを整理しやすくなります。

まとめ|2027年3月末を待たずに確認を

2024年4月1日より前に相続した不動産も、相続登記義務化の対象です。以前から相続したことを把握していた不動産は、原則として2027年3月31日までに申請する必要があります。

古い相続ほど、戸籍の収集や相続人の確認に時間がかかることがあります。「名義が誰かわからない」「親族との話し合いが終わっていない」という段階でも、まず現状を確認することが大切です。

身近な相続の専門家では、札幌の相続不動産について、登記後の売却や活用も含めて状況を整理します。何から確認すればよいかわからない方も、お気軽にご相談ください。

参考:法務省「相続登記の申請義務化について」、政府広報オンライン「不動産の相続登記義務化」、札幌法務局「登記手続案内の予約について」